エレミヤ書18-19 ; Ⅱテモテ3

エレミヤ書

第18章

18:1主からエレミヤに臨んだ言葉。18:2「立って、陶器師の家に下って行きなさい。その所でわたしはあなたにわたしの言葉を聞かせよう」。18:3わたしは陶器師の家へ下って行った。見ると彼は、ろくろで仕事をしていたが、18:4粘土で造っていた器が、その人の手の中で仕損じたので、彼は自分の意のままに、それをもってほかの器を造った。
18:5その時、主の言葉がわたしに臨んだ、18:6「主は仰せられる、イスラエルの家よ、この陶器師がしたように、わたしもあなたがたにできないのだろうか。イスラエルの家よ、陶器師の手に粘土があるように、あなたがたはわたしの手のうちにある。18:7ある時には、わたしが民または国を抜く、破る、滅ぼすということがあるが、18:8もしわたしの言った国がその悪を離れるならば、わたしはこれに災を下そうとしたことを思いかえす。18:9またある時には、わたしが民または国を建てる、植えるということがあるが、18:10もしその国がわたしの目に悪と見えることを行い、わたしの声に聞き従わないなら、わたしはこれに幸を与えようとしたことを思いかえす。18:11それゆえ、ユダの人々とエルサレムに住む者に言いなさい、『主はこう仰せられる、見よ、わたしはあなたがたに災を下そうと工夫し、あなたがたを攻める計りごとを立てている。あなたがたはおのおのその悪しき道を離れ、その道と行いを改めなさい』と。
18:12しかし彼らは言う、『それはむだです。われわれは自分の図るところに従い、おのおのその悪い強情な心にしたがって行動します』と。
18:13それゆえ主はこう言われる、
異邦の民のうちのある者に尋ねてみよ、
このような事を聞いた者があろうか。
おとめイスラエルは恐ろしい事をした。
18:14レバノンの雪が、
どうしてシリオンの岩を離れようか。
山の水、冷たい川の流れが、
どうしてかわいてしまおうか。
18:15それなのにわが民はわたしを忘れて、
偽りの神々に香をたいている。
彼らはその道、古い道につまずき、
また小道に入り、大路からはなれた。
18:16自分の地を荒れすたれさせて、
いつまでも人に舌打ちされるものとした。
そこを通る人はみな身震いして、首を振る。
18:17わたしは東風のように、彼らをその敵の前に散らす。
その滅びの日には、
わたしは彼らに背を向け、顔を向けない」。
18:18彼らは言った、「さあ、計略をめぐらして、エレミヤを倒そう。祭司には律法があり、知恵ある者には計りごとがあり、預言者には言葉があって、これらのものが滅びてしまうことはない。さあ、われわれは舌をもって彼を撃とう。彼のすべての言葉に、心を留めないことにしよう」。
18:19主よ、どうぞわたしにみ心を留め、
わたしの訴えをお聞きください。
18:20悪をもって善に報いるべきでしょうか。
しかもなお彼らはわたしの命を取ろうとして
穴を掘りました。
わたしがあなたの前に立って、
彼らのことを良く言い、
あなたの憤りを止めようとしたのを
覚えてください。
18:21それゆえ、彼らの子どもたちをききんに渡し、
彼らをつるぎの刃に渡してください。
彼らの妻は子を失い、また寡婦となり、
男は疫病にかかって死に、
若い者は、戦争でつるぎに殺されますように。
18:22あなたが敵をにわかに彼らに臨ませられるとき、
彼らの家から叫び声が聞えますように。
彼らは穴を掘って、わたしを捕えようとし、
わなをつくって、わたしの足を
捕えようとしたからです。
18:23主よ、あなたは彼らがわたしを殺すために
めぐらしている計略を皆ごぞんじです。
その悪をゆるすことなく、
その罪をあなたの前から消し去らないでください。
彼らをあなたの前に倒れさせてください。
あなたのお怒りになる時に彼らを罰してください。

第19章

19:1主はこう言われる、「行って、陶器師のびんを買い、民の長老と年長の祭司のうちの数人を伴って、19:2瀬戸かけの門の入口にあるベンヒンノムの谷へ行き、その所で、わたしがあなたに語る言葉をのべて、19:3言いなさい、『ユダの王たち、およびエルサレムに住む者よ、主の言葉を聞きなさい。万軍の主、イスラエルの神はこう仰せられる、見よ、わたしは災をこの所に下す。おおよそ、その災のことを聞くものの耳は両方とも鳴る。19:4彼らがわたしを捨て、この所を汚し、この所で、自分も先祖たちもユダの王たちも知らなかった他の神々に香をたき、かつ罪のない者の血を、この所に満たしたからである。19:5また彼らはバアルのために高き所を築き、火をもって自分の子どもたちを焼き、燔祭としてバアルにささげた。これはわたしの命じたことではなく、定めたことでもなく、また思いもしなかったことである。19:6主は言われる、それゆえ、見よ、この所をトペテまたはベンヒンノムの谷と呼ばないで、虐殺の谷と呼ぶ日がくる。19:7またわたしはこの所でユダとエルサレムの計りごとを打ち破り、つるぎをもって、彼らをその敵の前と、そのいのちを求める者の手に倒れさせ、またその死体を空の鳥と地の獣の食い物とし、19:8かつ、この町を荒れすたれさせて、人に舌打ちされるものとする。そこを通る人は皆そのもろもろの災を見て身震いし、舌打ちする。19:9また彼らがその敵とその命を求める者とに囲まれて苦しみ悩む時、わたしは彼らに自分のむすこの肉、娘の肉を食べさせる。彼らはまた互にその友の肉を食べるようになる』。
19:10そこで、あなたは、一緒に行く人々の目の前で、そのびんを砕き、19:11そして彼らに言いなさい、『万軍の主はこう仰せられる、陶器師の器をひとたび砕くならば、もはやもとのようにすることはできない。このようにわたしはこの民とこの町とを砕く。人々はほかに葬るべき場所がないために、トペテに葬るであろう。19:12主は仰せられる、わたしはこの所と、ここに住む者とにこのようにし、この町をトペテのようにする。19:13エルサレムの家とユダの王たちの家、すなわち彼らがその屋上で天の衆群に香をたき、ほかの神々に酒を注いだ家は、皆トペテの所のように汚される』」。
19:14エレミヤは主が彼をつかわして預言させられたトペテから帰ってきて、主の家の庭に立ち、すべての民に言った、19:15「万軍の主、イスラエルの神はこう仰せられる、見よ、わたしは、この町とそのすべての村々に、わたしの言ったもろもろの災を下す。彼らが強情で、わたしの言葉に聞き従おうとしないからである」。


Ⅱテモテ

第3章

3:1しかし、このことは知っておかねばならない。終りの時には、苦難の時代が来る。3:2その時、人々は自分を愛する者、金を愛する者、大言壮語する者、高慢な者、神をそしる者、親に逆らう者、恩を知らぬ者、神聖を汚す者、3:3無情な者、融和しない者、そしる者、無節制な者、粗暴な者、善を好まない者、3:4裏切り者、乱暴者、高言をする者、神よりも快楽を愛する者、3:5信心深い様子をしながらその実を捨てる者となるであろう。こうした人々を避けなさい。3:6彼らの中には、人の家にもぐり込み、そして、さまざまの欲に心を奪われて、多くの罪を積み重ねている愚かな女どもを、とりこにしている者がある。3:7彼女たちは、常に学んではいるが、いつになっても真理の知識に達することができない。3:8ちょうど、ヤンネとヤンブレとがモーセに逆らったように、こうした人々も真理に逆らうのである。彼らは知性の腐った、信仰の失格者である。3:9しかし、彼らはそのまま進んでいけるはずがない。彼らの愚かさは、あのふたりの場合と同じように、多くの人に知れて来るであろう。
3:10しかしあなたは、わたしの教、歩み、こころざし、信仰、寛容、愛、忍耐、3:11それから、わたしがアンテオケ、イコニオム、ルステラで受けた数々の迫害、苦難に、よくも続いてきてくれた。そのひどい迫害にわたしは耐えてきたが、主はそれらいっさいのことから、救い出して下さったのである。3:12いったい、キリスト・イエスにあって信心深く生きようとする者は、みな、迫害を受ける。3:13悪人と詐欺師とは人を惑わし人に惑わされて、悪から悪へと落ちていく。3:14しかし、あなたは、自分が学んで確信しているところに、いつもとどまっていなさい。あなたは、それをだれから学んだか知っており、3:15また幼い時から、聖書に親しみ、それが、キリスト・イエスに対する信仰によって救に至る知恵を、あなたに与えうる書物であることを知っている。3:16聖書は、すべて神の霊感を受けて書かれたものであって、人を教え、戒め、正しくし、義に導くのに有益である。3:17それによって、神の人が、あらゆる良いわざに対して十分な準備ができて、完全にととのえられた者になるのである。


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